今回はコラムです。
1991年11月24日。
クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーがなくなった。
当時はとても大きなニュースだったのではないかと想像する。
この頃、ぼくは生まれていたけれど、フレディが亡くなったのだということを認識するのはずいぶん後のことだ。
そもそも、ぼくが初めてクイーンを知ったのは小学生の頃。
当時、NHKのハッチポッチステーションというグッチ裕三と人形たちがやっていた番組で洋楽のオマージュをしながら童謡を歌うというコーナーがあり、その中のひとつがクイーンだった。
親が「これ、クイーンや」みたいなことを言って、「へー、クイーンか」と思った。(グッチ裕三なので、クイーンじゃないんだけど)
そこから、しばらくして近所のレンタルCD屋(TSUTAYAなんてなかった!)にクイーンを借りに行ったと思うのだけど、このあたりの記憶はあいまい。
一番、クイーンを聞いたのは高校生のころ。
自分の中で高校時代は暗黒時代に数えられ、途中から、とにかく毎日がつらかった。
いじめにあったとか、そんなんじゃないんだけど、ひたすら「生きるとはなにか?」みたいなことを考えて、答えが出ず虚しくなり夜な夜な泣いていた。
そんな中でぼくを救ってくれたのがクイーンの曲だった。
MDプレーヤーを購入し、レンタルCDも充実し始め、しっかりと聞き始めたのがこの頃だったのだ。
なんと美しい旋律。
それでいてロック。
もう完全に虜になった。
周りの同級生たちが、ハイスタやポットショットなどのパンクバンドに夢中になる中、
ぼくはイギリスのロックバンドに夢中になった。
フレディの声、ブライアンのレッドスペシャルの響き、ロジャーのハスキーな声とドラミング、ジョンのやさしげな表情とリズミカルなベース。
すべてがハイレベルで、ずっと聞いていてもうるさくない音楽は、ぼくを興奮させると同時にぼくの心を安定させてくれた。
そして、偶然にも「ぼくもクイーンが好きだ」という一人の同級生があらわれたのだ。
彼とは一緒にクイーンを聞いたり、持っていないCDの貸し借りをお互いにしたりした。
暗黒時代と位置づけた高校時代だけれど、そんな中で光となってくれたのがクイーンだったのだ。
あれから、ウン10年。
なんと、クイーンのストーリーが映画化されるというではないか。
しかも、キャストめっちゃ似てる!
ああ!見に行きたい!!
予告編やばっ!!
(諸事情でブルーレイ待ちかも。)
・・・なんて思いながら、興奮が抑えきれずに、フレディの命日にこの記事を書いている。
いや、映画化ほんと嬉しいんだわ。
しかもツイッターの反応なんかを見ているとぼくより断然若い世代が興味を持ってくれて映画を見に行っているようなのだ。
クイーンの音楽、クイーンの生き様が新たなファンを獲得しているようなのだ。
この反応を見たとき、クイーンの音楽は世代を超える。と思った。
なんだかそれで、懐かしくなって昔のことを思い出して、ほんとクイーンには助けられたよなぁ。
・・・ってことをつづってみた。
もし、この先フレディに会えることがあったなら、(もちろん、メンバーにも。)
彼に感謝の言葉を伝えたい。
「ありがとう、フレディ。ぼくを生かしてくれて。」と。
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