久しぶりに面白い本と出会ったので、紹介したいと思います!
↓それが、こちら。
『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』という本です。
めっちゃタイトル長いので、ちょっと省略します。
『出会い本すすめ』とでもしましょうか。
タイトルに出会い系って入ってたり、表紙が可愛らしかったり、
なんとなく怪しい雰囲気が漂いそうな内容がイメージされますが、
タイトルだけでかなり気になる本ですが、記事の中でじっくり見ていきましょう。
出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと 基本情報
| 著者 | 花田菜々子 |
|---|---|
| 発行所 | 株式会社河出書房新社 |
| 発行 | 2018年4月30日初版発行 |
| ページ | 221ページ |
『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』あらすじ

ヴィレッジヴァンガードの店長をしている女性が、Xという出会い系サイトで様々な人に会い、その人に合いそうな本をすすめまくっていくという実話。
Xでどんな人と出会っていくのか?何を感じていくのか?
出会い系サイトの先にあるものは何なのか?
…というところが見どころになっています。
『出会い系サイトで70人…』を読んで欲しい人はこんな人
『出会い本すすめ』を読んで欲しい人は次のような人です。
本をおすすめしたい人
- 本好き
- 自分を変革したいと思っている人
まず、作品の中にたくさんの本の紹介がされています。
しかも、紹介する人の描写もしっかりされているので、自分のタイプと似た人を見つけて読んで見るという楽しみ方ができます。
あまりにもたくさんの本が紹介されているので、1つずつまとめていこうかと思っていたら巻末に丁寧にまとめられていたので、そのあたりの本のつくりも嬉しいところです。
またこの本は自己変革のドキュメントでもあります。
サイトXを通して人と出会って、悩みながらも少しずつ自分の居場所を広げていく主人公の姿は読む人に勇気を与えてくれます。
今、何かに悩んでいる人は主人公の等身大の姿が心に迫るのではないでしょうか?
『出会い系サイトで70人…』面白いとおもったこと

ぼくが『出会い本すすめ』を読んで面白いと思ったことをお伝えします。
まず本のタイトルにもなっている「出会い系サイト」という言葉にギョッとしてしまいますが、
その出会い系というのも本来は恋愛やセックス目的ではないサイトだということに驚きました。
フェイスブックの出会い版と言ったところでしょうか?
とはってもサイトにはいろんな人がいるのでそういう人も中にはいるみたいですが。
体の関係が目的ではなく、自分の好きなことや披露したいこと話したいことを出会って話すだけ、という世界もあるのだなと興味がわきました。
そしてなんと言っても、菜々子さんの思考のリアルな描写と様々なタイプの人間がしっかり描かれていることが面白いです。
菜々子さんはXというサイトに登録し、次々といろんな人と出会っていかれますが、その人たちとの会話がテンポよく非常に気持ちがいいし、
はじめは知らなかった人とコミュニケーションをとって、相手を知っていく女性の心情もストレートに描かれており、まるで出会いの現場に実際に居合わせているようでドキドキします。
出会い系に登録して人と会うのはこういうことなのかぁと感じました。
また、菜々子さんは色んなタイプの人と出会っていくのですが、キャラクターが一様に濃いです。
「東京はおもしろマッドシティ」と表現されていましたが、マッド人間が揃い踏みって感じになっています。
一生の内に会って話す人間ってそんなに多くないと思いますが、
色んな人達がいていいんだなと自分が肯定された気持ちになりました。
自分の存在に悩んでいる人が読んだら、少し楽になるかもしれません。
そんな驚きと発見をしながら『出会い本すすめ』を読み進め、読み終わって感じたのは
チャレンジする中で試行錯誤していくことの大切さでした。
この本に出てくる菜々子さんは、会社の居心地や夫との関係で悩み、その結果新しいXという出会い系サイトの世界に入っていきます。
こういう時に出会い系を利用するって、ぼくのイメージだと投げやりで、えーい!どうにでもなれー!って感じなのですが、
そんなことは微塵もなく、すごくポジティブな場というか、成長の場というか、
菜々子さんがそうやって捉えていることが新鮮でした。
成長の場とか、チャレンジが描かれた作品として読んでいくとこれは、ある意味「ビジネス書」とでも呼べる教訓があるんじゃないかと思うんです。
実際、本の中で人に紹介する形で様々な本がすすめられていますから、読んでみると知見も広がっていくと思います。
なにより、ぼくが『出会い本すすめ』が成長とかチャレンジの本だと思ったのは、
ぼくの仕事にも役立つかもしれないと思ったからでした。
ざっくり言うと、ぼくは現在あるものをお勧めするという仕事をしていますが、『出会い本すすめ』は
人にすすめるとはなんたるか?ということを教えてくれた気がします。
学んだことは「その人とコミュニケーションをとって、どういう人物かを知り、その上でおすすすめをする。」
ということです。
これが何より大事なんだと感じましたし、まだまだできてない自分をチクリとしてくれたような感覚です。
考えてみれば、この捉え方は完全にマーケティングですね。
だから、ビジネス書とも思ったのかもしれません。
出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと まとめ
とにかく、『出会い本すすめ』は未知の世界を味わえるエンターテインメントなエッセイとしても楽しめるし、
読む人が読めばビジネス書としても読める面白い本です。
悩んでいる人に、チャレンジに迷っている人に、仕事のヒントに。
ぜひ、お手にとって読んでみてくださいね。
それでは!





コメント