ある日、ストリートファッションスナップを撮ってみよう!と思いついた。
ストリートファッションスナップとは、ファッション雑誌の特集にあるような、全国の素人おしゃれさんが紹介されるもの。
写真のジャンルは厳密に言うと、ストリートポートレートになる。
▼実際にやってみた記事はこちら
ストリートスナップ・ポートレートをやってみようと思った理由
どうして、そんなことをしようと思ったのか?
それは、こちらの写真集にインスピレーションを受けたからだ。
第一弾
第二弾
この写真集の舞台はニューヨーク。(第二弾はロンドン、ケープタウン、ローマなど世界中で。中には東京も!)
Ari Seth Cohen(アリ・セス・コーエン)さんの『Advanced Style』というブログが元になっている。
彼は、自身の祖母たちへのオマージュのような形でニューヨークの街に出て、写真を撮り、ブログを始めたという。
この写真集の最大の特徴は、10代、20代という若い人たちが出てこないこと。
なぜなら、『「ファッションの知識と経験が豊かなシニア層をとらえる」ことに専念したブログ』だからだ。(日本版著者紹介より)
どうして、彼はシニア層に着目したのか?
その理由は写真集のイントロダクションで語られている。
僕は、“old”という言葉をネガティブに考えたことはない。年をとっているということは、だれよりも経験豊かであり、賢く、アドバンスしている、つまり人生の上級者なのだから。
「歳をとっているということは、だれよりも経験豊かであり、賢く、アドバンスしている」
なんと心強い言葉だろうか。
彼の言葉通り、この本にはかなり歳の上の方たちがたくさん出てくる。(30代のぼくから言うと)
具体的に言うと、ページをめくって出てくる一人目は100歳、60歳以上は当たり前という世界。
そしてその誰もが、日本で言う「おばあちゃん」という感じではなく、(おばあちゃんも温かみがあっていいですが)めちゃくちゃおしゃれなのだ。
一見、派手で奇抜なスタイルも多く見受けられるが、不思議とそのどれもが似合っている。
この辺りは撮り方も上手いのだろうけど、撮られ方にもセンスを感じる。
すごいのは、一流ブランドのコレクションで登場するような服を身につけているが、服に着せられているのではなく、自分のものにしているところ。
そんなポートレート写真から感じられるのは、「歳なんて関係ない、これが私のスタイルよ。」という意志と、エネルギー。
生き生きとしたエネルギーだ。
そこに決してネガティブな思いはない。ぼくも順調に歳をとることができたらこんなに堂々と自分らしくいたいと思えてくる。
ストリートスナップ・ポートレートを日本でもやっている人がいた!
つまるところ、この写真集に感動したのがきっかけで、ぼくも同じようにこんな人たちに出会いたいと思い、日本でもストリートポートレートをやりたいと考えたのだ。
しかしながら、先駆者はいるもので、この『Advanced Style』を調べていくと、日本版位置づけの写真集もあることが分かった。
それが、こちら。
第一弾
第二弾
こちらも、『リデアル』というブログが元になっているもの。
フォトグラファーのMASAさんと、MARIが始められたものだ。
こちらも、始められた理由が気になったので、調べてみると、ブログの最初の投稿にMASAさんの大好きなおばあさんに対する思いがつづられていた。
また、Amazonの『Advanced Style』のレビューで、おそらく本人と見られる書き込みを見つけた。
東京で60歳以上の方だけのストリートスナップをはじめようと思い、同じようなことやってる人いないか調査してる中でこの本を見つけました。
さすがNY、目を疑いました。わたしがもっているのはNY版です。
歳を重ねて「も」オシャレをするのではなくて、歳を重ねた「からこそ」できるスタイル、持てる雰囲気があると思います。
それは人生という長い時間がファッションに表現されているということ。
もしこの本にご興味をお持ちの方は、わたしのスナップブログもチェックしてみてください。
http://lidealjapon.wordpress.com/
…東京も負けてない!
『歳を重ねて「も」オシャレをするのではなくて、歳を重ねた「からこそ」できるスタイル、持てる雰囲気があると思います。』という部分にとても共感しました。
ほんと、素敵だよね!
ぼくも歳を重ねていくことができれば、いつかは通る道。
写真集に出てくるおばあちゃん、おじいちゃんのように、かっこよく歳をとりたい。
そう、素直に思わせてくれるいい写真集だった。
ぼくも、出かけた先などでぼちぼちストリートポートレートを撮ってみたいと考えています。
次回からはその様子を公開します。
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